わが家には『ティラたんのサツマイモ』とよんでいる、鳴門金時の種芋があります。
今から10年以上前、オヤツにサツマイモを食べるのが大好きだったティラたんたちのために、徳島にある有名な「出村農園」へ買いに行きました。
箱買いしたので毎日のように焼き芋にして、みんなでおいしく食べていました。また、アチャモは鳴門金時をひとつ、庭のプランターで栽培しはじめました。
やがて一年が過ぎ、収穫するというので見に行くと、小さなサツマイモがプランターから引っ張りだされていました。
まさかそんなところにサツマイモができると思っていなかったので驚きましたが、アチャモは得意げにティラたんに見せていました。
ティラたんは興味津々でたっぷりニオイかぎをしたあと、自分のものだといわんばかりのマーキングをして見せ、チロクマの悲鳴と笑いを誘っていました。
そのあと、アチャモはこの種芋を長年保存していました。
そして、昨年秋からティラたんへのお供えとして祭壇に置いていました。
ところがある日、サツマイモから小さな芽がでているということで、水を張ったトレイへ入れかえていました。
毎日水を替え、しばらくすると芽からたくさん葉がでてきました。
やがて、小さなプランターに土をいれて植えかえていました。すると、さらに伸びるスピードが速くなったようで、いまでは祭壇の上から下まで届く長さに。
10年の時を経て、ティラたんのサツマイモが弦をのばし、緑の葉が増えていくのを、毎日不思議な気持ちで眺めているチロクマです。